
どうも、Webライターの佐藤拓真です。
前回同様に土木施工管理技士の基礎力養成ということで、今回は「土工」について解説していきます。
過去問を参考に、頻出問題を選んで解説します。
来年度の第一次検定まではまだまだ時間があるので、今のうちにしっかりと勉強していきましょう。
なお、内容については1級向けに説明していきます。
佐藤
なお、第一次検定で令和6年度から出題された「工学の基礎」については、過去の記事(第9回)で詳しく解説しています。「もっと基礎の部分から勉強したい!」という方は、そちらも併せてご確認ください。
それでは参ります。
目次
「土工」を勉強するべき理由
1級土木施工管理技術検定における第一次検定の試験は、「試験問題A」として15問の中から12問を選択して解答します。
そのうち土工の問題は5問出題されます。
「土工」における頻出問題
出題される5問は傾向が決まっていて、以下の3つの項目がよく出題される問題です。
- 土質試験
- 盛土の施工
- 軟弱地盤
佐藤
土質試験
土質試験で覚えるべき内容は、「土質試験の概要」「その試験でわかること」「その試験結果より求められるもの」「試験を何に利用するか」です。
覚えておくべき試験の名称と試験結果により求められるもの、試験結果の利用について以下の表にまとめました。
ポータブルコーン貫入試験は、先端にコーンを取り付けたロッドを人力で地盤に押し込み、その抵抗値からコーン指数を求める試験です。測定結果から、機械の走行性(トラフィカビリティー)を求めます。
平板載荷試験は、バックホウなどの重機を利用して一定の荷重をかけることで、地盤の地耐力を直接測定するための試験。地盤に実際の条件に近い荷重をかけることで、地盤の強度を確認します。
原位置ベーンせん断試験は軟弱な粘土地盤など、乱さない試料の採取が困難な場合、原位置で調査を行う試験です。4枚の長方形の羽が十字についたロッドを地面に差し込み、ロッドが貫入した時の抵抗を測定することで、せん断強さを求めます。
実際に経験したことがない試験はなかなか記憶に定着しづらいと思います。どうしても覚えられない場合には、YouTubeなどで実際の試験の様子を見ることができます。
佐藤
1級土木施工管理技士試験における土質試験の過去問
実際に試験ではこのような問題が出題されます。
☆問題
【出典】令和4年度1級土木施工管理技術検定 第一次検定 試験問題A
☆解答 [ 3 ]
(1)土の粒度試験は、建設材料としての適性の判定などに利用され、物理的性質(強度等)はわからないことから、不適当
(2)土の液性限界・塑性限界試験は、盛土材料の適否の判断に利用され、地盤の沈下量を推定することはできないため、不適当
(3)土の一軸圧縮試験は盛土および構造物の安定性の検討などに利用され、基礎工の施工法を決定することはできないため、不適当
☆問題
【出典】令和5年度1級土木施工管理技術検定 第一次検定 試験問題A
☆解答 [ 2 ]
CBR試験は、地盤の許容支持力を算出することはできない。地盤の許容支持力の算定に用いるのは土の標準貫入試験であるため、不適当
☆問題
【出典】令和6年度1級土木施工管理技術検定 第一次検定 試験問題A
☆解答 [ 2 ]
突固めによる土の締固め試験は、施工時含水比を決めるものではなく、最適含水比を求めるものであるため、不適当
このような形で施工管理技術検定の試験に出題されるので、しっかりと覚えましょう。
なお、「土の締固め」の基本については私が運営しているブログのこちらの記事で詳しく解説しています。
締固め曲線や最適含水比などの言葉の意味が曖昧な方は、ぜひ読んでみてください。
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盛土の施工
盛土の施工に関して覚えておくべき内容は「情報化施工」です。
佐藤
ということで、TS(トータルステーション)やGNSS(全球測位衛星システム)を用いた情報化施工のポイントを解説します。
TSやGNSSを用いた情報化施工は、工法規定方式による管理方法で行います。
工法規定方式とは、使用する締固め機械の機種、まき出し厚、締固め回数などの工法を仕様書で規定し、その仕様に基づき締固め施工がなされることを日常的に管理する方式です。
- 工法規定方式を利用する場合は、あらかじめ試験施工を行うことで、工法規定方式の妥当性を確認する必要がある
- TSやGNSSを用いた盛土の締固め管理は、締固め機械の走行位置をリアルタイムに計測し、締固め回数を確認する
試験施工では実際の盛土を用いて、2、4、6、8、10、16と転圧回数を定め、その都度、締固め度、沈下量や盛土の状態を確認し、工法規定方式で定めた手法で所定の締固め度を達成できるのか確認します。
TS・GNSSを用いた盛土の締固め管理システムの適用にあたっては、TSと締固め機械との視通を遮るようなことが多い現場では、締固め機械が適用できない可能性があります。
そのため、地形条件や電波障害の有無を事前に調査して、システム適用の可否を確認することが必要です。
1級土木施工管理技士試験における盛土の施工の過去問
実際に試験ではこのような問題が出題されます。
☆問題
【出典】令和4年度1級土木施工管理技術検定 第一次検定 試験問題A
☆解答 [ 3 ]
情報化施工による盛土の締固め管理は、まき出し厚の管理や締固め回数の管理を行う工法規定方式です。
☆問題
【出典】令和5年度1級土木施工管理技術検定 第一次検定 試験問題A
☆解答 [ 4 ]
盛土の情報化施工は工法規定方式で行うため、規定どおりの施工であれば現場密度試験は必要ありません。
☆問題
【出典】令和6年度1級土木施工管理技術検定 第一次検定 試験問題A
☆解答 [ 4 ]
盛土の情報化施工においては、代表地点ではなく、施工範囲前面で規定回数以上の転圧ができていることを確認する必要があります。
このように施工管理技術検定の試験に出題されるので、重要なポイントを押さえておきましょう。
なお、「盛土の基本」についても私が運営しているブログのこちらの記事で詳しく解説しています。
盛土についてもっと詳しく知りたい方はぜひ読んでみてください。
【関連記事】
軟弱地盤
軟弱地盤について毎年出題されているのが対策工法です。
軟弱地盤の対策工法で覚えておくべきことは、「工法の名称」「工法の概要」「工法の目的」です。
1級土木施工管理技士試験における軟弱地盤対策工法の過去問
実際に試験ではこのような問題が出題されます。
☆問題
【出典】令和4年度1級土木施工管理技術検定 第一次検定 試験問題A
☆解答 [ 1 ]
サンドマット工法は、軟弱地盤上の表面に 一定の厚さの砂を敷設する工法であるため、不適当
☆問題
【出典】令和5年度1級土木施工管理技術検定 第一次検定 試験問題A
☆解答 [ 4 ]
サンドマットや低い盛土の場合は、盛土の側方(法尻や法肩)から中央に向かって施工するため、不適当
☆問題
【出典】令和6年度1級土木施工管理技術検定 第一次検定 試験問題A
☆解答 [ 4 ]
高圧噴射撹拌工法は、すべり抵抗の増加を図るものではなく、液状化対策に効果がある工法のため、不適当
まとめ
以上、土木施工管理技士の試験において頻出問題である「土工」について解説しました。
- 土質試験
- 盛土の施工
- 軟弱地盤対策
この3つは頻出問題です。必ず押さえておきましょう。
次回は、土木施工管理技士において必須の知識である「土木法規」について解説します!
最後までお読みいただきありがとうございました。
